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転職失敗談│固定観念とプライドを捨てきれなかった人

 

これは私が以前派遣先で逢った20代男性のお話しです。
自分のプライドと固定観念を捨てきれなかった事で転職活動を失敗した話しです。

 

 

高学歴で保障されているという勘違い

 

その彼は某一流大学卒ということが誇りでした。
エスカレーター式の学校ですが、大学から一般受験で入学したのですから
それはすごい事と思います。

でも残念ながら、一流企業などこういう一流大卒の人がゴロゴロいるのです。
彼が特別なわけではありません。

この彼にとって、これまでの人生。
一流大受験合格ということがとても素晴らしい事だったのだと思います。

 

でも社会では一流大卒でも、仕事として活躍しなければ誰にも相手にされない
立ち位置になってしまう。
それをまだ若い彼は知りませんでした。

 

何かにつけ「僕は○○大学卒なんで」という彼のその言葉に彼自身の
大学への誇りを感じる一方で、新卒で入社した会社を3ケ月で辞めて
期間限定の大量募集の派遣のお仕事(難しいことを要求されない)の場にいる
現状は、彼の誇りの言葉が鼻につくくらいでした。

結局、一流大卒でも転職先が決まっていないという現状だからです。

 

 

プライドが邪魔をしている

 

この「一流大卒」という自分の肩書きを誇りに、彼は常に人を見下すような
発言をしており、度々、派遣先の社員さん(上司)に怒鳴られていました。

 

その派遣先は超大手一流企業でした。
ある社会問題が発覚し、大量の派遣社員がその処理を手伝うお仕事でした。
超一流企業の上司ともなれば、その人自身も一流大卒なわけです。

 

社員さんに向かって、事ある毎に「僕は一流大卒なんで」という彼でしたが
いざ仕事となると、面倒なことは受けず、屁理屈ばかりで返していました。
なので社員さんに怒鳴られていたのです。

とても良い派遣先で、派遣社員を怒鳴るなんて基本的にはありませんでしたから
彼がいかに間違えた発言をしていたか察して頂けたらと思います。

怒鳴られると席に戻ってから「僕はこんなところにいる人間じゃないんだ」と
周りの派遣社員に愚痴を吐き、就職先さえ見つかればすぐにこんなところ
去っていってやる・・・というのが彼の口癖でした。

 

でもこの彼がこの派遣先から消えることはありませんでした。
むしろ私の方が先に辞めてしまったので、その先どうなっているかわかりません。
少なくても、10社以上は自力で探した転職先の面接に受けていましたが
完敗していました。

 

 

 

彼が思うブラック企業と現実の社会の違い

 

こういう状況を繰り返していた彼の隣の席だった私は、お節介とわかりつつも
彼のこれまでの経歴を聞いてみました。

『ブラック企業だったから』

 

これが彼の退職理由でした。
ある大手企業に就職したもののノー残業デー以外20時までの勤務だったそうです。
その他にも先輩たちにいろいろ指示を出されるのが許せなかったそうです。

だから入社3ケ月で
「こんなブラック企業で働く為に僕は一流大学を卒業したのではない」

と言い放って退職したそうです。

 

これだけ聞いて、ピンと来ていない場合は、少し考え方を改めた方がいいです。
これだけでピンと来たなら、あなたの転職活動はうまくいくでしょう。

 

この企業の先輩たちは彼をこき使ったわけではありません。
彼に仕事を教えていただけに過ぎなかったと思います。

 

それにノー残業デーをしっかり設けていた会社でその他が20時勤務。
入社は4月ですから、企業というものは新しい期のスタートで意欲的に
頑張っている時期です。

特にこの彼が入社した企業は業種的に春はとても忙しい企業です。
それでも20時で帰れていたわけですから、これで「ブラック企業」と
思ってしまった彼は、社会を全く知らない、甘ちゃんでしかありません。

 

彼はそれに気づいていなかったのです。

 

 

勘違いのまま転職先の面接を受けていた

 

こんな彼でも現状を理解し、もう少し謙虚な気持ちを持っていたら
再就職先もすぐに見つかったかもしれません。
でも彼は一切考えを変えませんでした。

 

  • 一流大卒だから仕事を選ぶ権利は僕にある
  • 都内の大手企業でしか働きたくない
  • 東京以外で働く気がないから転勤など一切行かない。
  • 前社はブラック企業だった

 

彼はこれを再就職先の面接官に毎回伝えていたそうです。

私は一部上場企業に勤め、役員などの秘書も務めてきました。
10年勤めていましたから企業というものがどういうものかわかるつもりです。

 

私の価値観ではなく、大企業の偉い人達がどんな人物で、
更にはどんな人物を高く評価しているのか十分わかっていました。

役員さん達について同業者との会合も参加していましたから
他の大手一流企業の方々もどんな人たちか、十分わかっているつもりです。

 

それから考えると、たった3ケ月しか社会経験をしていないこの彼の
この言い分は、ただの世間知らずの甘えに過ぎません。

 

しかもせっかく「第二新卒者採用」という枠を設けてくれている企業に
「東京以外で働かない」なんて、企業側としたらどうでしょうか。

 

もし同じ時に採用面接を受けた人が、彼より卒業学校が劣っても
「どんな事でも頑張ります」と意気込んで面接をしていたら
どちらを採用するでしょうか。

仕事は大学で学ぶものではありません。
素直に「がんばります」と言ってくれる人の方が、育てやすいに決まっています。

 

どんな大学を卒業したかなんて、再就職の際にはあまり関係ありません。
大切なのは、人間力です。

 

一流大卒でも、自分が世の中の中心 みたいなこういう彼では
何社受けても企業は必要としません。

へりくだる必要はなありませんが、企業がどんな人材を求めているのか
企業側にたって考えてみることも必要と思います。

 

 

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